子子子子子子(ねこのここねこ)はてブロ部

Macネタが主のIT記事と、興味ある展覧会リストや観覧感想などを書いてますよ。自転車ロードレースも好き。

堂本印象の旧居宅

いま京都府立堂本印象美術館で「京都画壇の巨星たちI」が5/26まで行われています。
実は堂本印象美術館はいままで行ったことが無かったのです。というのも、堂本印象がなんだか雑然とした抽象画を描く人だと思い込んでいたためでした。
しかし、今回は展覧会のチケットを貰ったので行ってみました。
そして印象が障壁画も仏画も描く画家だと知り、しかも描線の確かさに驚きました。今後は定期的に足を運んでみたいと思いました。

「京都画壇の巨星たちI」出品作

竹内栖鳳の象図と河畔群鷺は非常に良かったです。背景に金を使わせると栖鳳はすごく冴えます。
http://www2.ocn.ne.jp/~domoto/p01/t05.jpg
他は省略(すみません)。
常設展で観た印象の仏画と大分・富貴寺本堂の模写はかなり良いものでした。

旧居宅

堂本印象美術館は府に寄贈されたものです。

美術館はその所蔵品、旧居宅、十数億円の運営資金とともに平成3年(1991)京都府に寄贈され、翌年、京都府立堂本印象美術館としてオープンした。
歴史街道 ロマンへの道 京都市・きぬかけの路

しかし。

京都府は4日、2012年度に行った府有地売却の入札結果をまとめた。
 :
国際的にも活躍した京都生まれの日本画家、堂本印象の旧居宅(北区、990平方メートル)は、文化・学術の研究や振興に活用することが売却条件で、唯一入札した学校法人・立命館が最低売却価格と同額の1億7733万円で落札した。
【 2013年03月04日 22時40分 】
お知らせ : 京都新聞

府有地の一般競争入札は2月26、27日に…
 :
近代日本画の巨匠・堂本印象(1891〜1975)の旧居宅(北区)は、学校法人立命館が最低売却価格と同じ1億7733万円で落札した。土地は990平方メートル、建物は築約70年の木造平屋223平方メートル。府は文化・学術の研究、振興に用途を限定して入札にかけた。今後、府に事業計画書を提出する予定の立命館大は「落札はしたが用途は未定で、今後検討していきたい」としている。
(2013年3月13日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/news/20130312-OYT8T00773.htm

一体で寄贈されたものを分けて売却していいと思ったのね京都府は。恥ずかしいと思うのだけど。(とはいえ寄贈されたものは処分方法も一任していることになりますけどね。でも違和感があるのですよ。)

旧居宅、今後の展開は?

旧居宅はいままで美術館別館として呈茶などイベントに利用されていたようです。しかし、今後は美術館と一体としての活動は出来なくなります。
更に云えば、昨年度までの6年間(2期?)は美術館の指定管理者が立命館でした。しかし今年からは管理者に手を挙げなかったようです。指定管理者として継続していてくれれば、連携イベントも期待できたのですが、今後はどうなるでしょうね。

文化環境部所管施設における指定管理者候補団体について
平成 23 年 12 月 文 化 環 境 部
 :
堂本印象美術館(京都市) 平24.4.1〜平27.3.31
財団法人京都文化財

・施設の管理実績を有し、施設の役割や機能について的確に理解しており、組織体制や経営面で安定した管理運営が期待できること
・施設の特徴を把握し、今後の利用の促進に向けた多彩な提案がされており、効果的な管理が期待できること
・美術展示についてのノウハウや同財団が運営する博物館との連携による相乗効果などで良質な管理並びに積極的な施設運営が期待できること
申請団体(1団体)
文化環境部所管施設における指定管理者候補団体について

ちなみに(財)京都文化財団は京都府京都文化博物館の運営団体です。