パスポート廃止
今日付で東博・京博・奈良博から、来年度からの「パスポート廃止」および「国立博物館メンバーズパス」について公開されました。
簡単にまとめると
という共通制度(ただし国立博物館以外への特典は各館で別)に変更されます。
リリースは以下の通り。
まだ発表されていませんが九博も同様の変更を行うものと思われます。
このニュースを取り上げたブログもあります。
で、そこには関東在住者の視点が記載されています。
一部の美術館博物館マニア以外は、おそらく、東京で購入したパスポートで、京都や奈良や九州の特別展は、鑑賞していないのではないでしょうか。そして東京だけで使うとなると、そもそも6回も別々の特別展を見る、ということはハードルが高い。興味の無い特別展も多いと思います。他の館の場合、そもそも6回も無い、という問題も。
パスポートを買っても、1年以内に6回分の権利を行使しきれない人が多かったのではないか、と推察されるのです。
関西在住者として反論します。
東博パスポートは年間4100円だけど京博や奈良博のパスポートは3100円なのです。それで同じ年6回の特別展観覧が出来た(東博や九博も2回までOK)。つまり特別展が1回500円で観れた。そして京博も奈良博も同エリア扱いだったせいか京博パスポートで奈良博の特別展を6回行くことも可能だった(ただしそんなに開催されない)のです。特別展はだいたい1300円とか1500円とかなので、2回観れればほぼ元が取れる程度の価格設定だったので、激安だったのですよ(まあ、東博パスポートが4100円になったのに、その他3館のパスポートが3100円のままだったのが格差の最初ではあったのですが、でも常設展の規模が全く違いますからそこは良しとしてください)。
そこから常設展のみで2000円、特別展を観に行くと団体料金(通常料金の200円引き)が必要になるとなると、6回観に行けば2000+(1300-200)×6=8600円になる。いままでのパスポートのほぼ3倍です。
しかも、京博は本館(明治古都館)が現在休館中のため、特別展が行われると常設展が無くなります。メンバーズパスがあっても基本的に役立ちません。
正直、不満たらたらです。
賛助会(個人)
ということで特別展も入れる賛助会について確認してみましょう。東博じゃ無く京博と奈良博だけにします(個人的に)。
なお、賛助会は基本的に博物館への寄付扱いです。なので税制上の優遇措置の対象になります。
- 普通会員
- 2万円。
- 京都国立博物館は平常展示・特別展覧会共に随時ご観覧(同伴者1名)いただけます。
- 奈良・東京・九州国立博物館につきましては平常展示は随時、特別展覧会は各展覧会につき1回ご観覧(いずれも同伴者1名)いただけます。
- 京都国立博物館の特別展覧会等の鑑賞会を年数回開催。参加費は無料。
- 社寺・史跡・博物館・美術館等の見学会。見学会年4回開催。
- 特別会員
- 5万円。
特別会員には以上の外に次のような特典があります。
- 京都国立博物館の特別展覧会特別鑑賞日にご招待いたします。当日ご出席の方には、同展の展覧会目録を贈呈いたします。また、当会より別に同展の招待券を複数枚お送りいたします。
- 一般会員
- 5万円
- 会員証の提示により、同伴者1名までが、当館の全ての展覧会を何回でも無料でご観覧いただけます。
- 東京・京都および九州の各国立博物館開催の特別展・共催展等は各展覧会につき1回、 平常展は何回でも無料でご観覧いただけます。
- 当館の特別展・共催展の開会式および展覧会関係者を対象に行われる特別鑑賞会にご招待いたします。
- 当館が開催する展覧会の図録を1冊贈呈いたします。(展覧会により作成しない場合もありますので、ご了承ください。)
個人的に展覧会に行けば毎回図録を買ってます。つまり毎回2500円くらい支払っています。賛助会(の5万円コース)に入れば特別鑑賞日に行けば図録が無料で頂けます。でも、それだけだとやはり5万円は充当できないですね。難しいなあ。
奈良博プレミアムカード
関西在住なので東博の制度は取り上げません。
奈良博の特別展に限定されますが、プレミアムカードが設定されます。
一般5,000円
- 当館の「名品展」等については、同伴者1名様まで有効期間内の開館日にいつでも、何回でも無料でご観覧いただけます。
- 奈良国立博物館の「特別展」・「共催展」等については、記名者本人1名様に限り有効期間内の開館日に、各展覧会2回まで無料でご観覧いただけます。
※3回目以降の観覧は、団体料金でご観覧いただけます。
個人的結論
京博もプレミアムカードを作ってくれ。んで早く明治古都館を開館してくれ。
心からの叫び。
ひとまず来年度に関しては、制度変更直前の3月末に京博パスポート買います。