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特別講義「「アルツハイマー病」に挑む」

5/4の放送。先ほど観た。
いつの収録の番組か分からない(助教授という表記が使われているので一昨年より前か)が、大学講義にしては専門用語を使いすぎだし内容も不十分、という印象を受けた。内容盛り過ぎだったのでは。
総論が石浦章一教授@東京大院・総合文化研。そして個別研究の紹介として、木曽良明教授@京都薬科大、渡辺雄一郎助教授@東京大院・総合文化研(石浦教授の下かな)、高島明彦氏@理研アルツハイマー病研究チームが出てこられた。木曽教授は特に専門用語使いすぎ。
ひとまず分かったのは、いわゆる老人斑(脳内のね)の元となるベータアミロイド(Aβ)と、神経細胞内のタウ蛋白を主とする神経原線維変化というのがアルツハイマー病の原因と考えられていること。Aβの沈着やタウ蛋白がリン酸化することで、神経細胞が死んでしまい認知症が生じる、のだそうな。
木曽教授はAβを生じさせる酵素を阻害する薬を創ろうとしている。Aβは、もともとながーいタンパク質の端っこを切断酵素によって切られて生じるのだと。α-セクレターゼが切り取って、その切られたものをγ-セクレターゼが切るならば、特に問題なく分解される。しかしβ-セクレターゼが切って、その後にγ-セクレターゼが切り取ると、Aβが出来てしまうのだ。ということで、β-セクレターゼの邪魔をしてやればAβが出来なくなり、アルツハイマー病を抑えられるだろう、という方策。
まぁ内容は分かるのだが、説明の仕方が学会発表と同じノリなので一般人向けになってない。単語をもっと選んでいただきたい。
渡辺助教授はピーマンの苗を使って「食べるアルツハイマーワクチン」を作っている、とのこと。
ワクチン?アルツハイマー病は感染症か?
と思いつつ話を聞いていると、ピーマンに感染する何らかのウイルス(タバコモザイクウイルスの親戚か?)を用意し、そのウイルスがAβを作るようにしておくことで、ピーマンの苗いっぱいにAβが溜まってきて、それをアルツハイマー病にかかるラットへ食べさせて、アルツハイマー病になるかどうかを見ている、ようだ。
しかし、Aβ(を含むピーマン青汁)を食べさせることでラットにアルツハイマー病の発現を抑える、ことを目的としているらしい。何でだ?Aβをいっぱい食べると、Aβの分解酵素がラットに生じたりするのか?やっぱり分からん。
高島氏はGSK-3βという酵素がタウ蛋白を異常にリン酸化することを見つけた。ので、GSK-3βを邪魔すればよいのでは、ということでやっている。結論で言うと、リチウムがGSK-3βの阻害をする、らしい。リチウムって神経系でちょこちょこ役立ちますね、たしか。
この方はちゃんと研究のストーリーを分かりやすく説明してくれた。さすが理研。ということで、高島氏が一番良かった。

で、何が言いたいかというと、一般人が聴いても分かるような説明をする練習を、せんせー方はやるべきだと強く思ったのだ。よろしく頼みますよホント。