今日、ツアー・オブ・ジャパンの前座レースとして行われた、JBCF 大井埠頭ロードレース(Jエリートツアー第10戦)のゴール前で落車事故がありました。
JBCF 大井埠頭ロードレース|JBCF 一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟
マスコミでどのような報道があったのか気になりましたので、確認してみます。
報道各社の独自記事
25日午前10時45分ころ、大田区東海の路上で、「自転車レースの大会中にけがをした人がいる」と担当の係員から119番通報…このうち30歳と39歳の男性2人が鎖骨などを骨折する大けがをしたほか、44歳と53歳の男性もけがをして病院に運ばれた…ゴール手前で事故は起きた
東京消防庁などによりますと、この事故で男性5人がけがをし、うち30代の2人がそれぞれ、ひざの骨と鎖骨を折る重傷を負いました。
共同通信配信記事
ほぼ同内容です。
このリストを見て
詳細な報道をしているのはNHKだけですね。
ただ、それであっても、一部情報はさらに詳細なTBSには負けています(「膝の骨を折った」ことがわかるのはTBSのみ。けが人の数も違う)。
とはいえ、この程度です。「騒ぎすぎ」とまでは言えないかと。
NHKの報道
スポーツとして、ではなく、公道を使うイベントで事故が発生したので報道した、というように見受けられます。つまり、しょっちゅう鎖骨が折れる事故が生じてしまうスポーツでの事故、という文脈ではありません。「地震で高齢者が転んで骨を折りました」的な報道でしょう。
TBSの報道
在京民放の他社は報道してませんがTBSはしています。
おそらくは「ツーキニスト」疋田智さんが属しているTBSの矜持としての報道とも感じます。
事故報道は「騒ぎすぎ」?
以上から分かるように、このニュースを報道しているのは基本的にNHKだけと言っても良いかと思います。NHKの影響力の大きさを改めて感じます。
それを前提条件とした上で、自転車ロードレースファンから見るとこの報道が「騒ぎすぎ」と感じるのはなぜなのか。
自転車ロードレースでは「落車(自転車で走行していたときに転倒)」したときに鎖骨を骨折することがよくあります。
その状況でも競技を続けてしまう選手が居ることもあるので軽く見てしまうのですが、やはり鎖骨骨折も重症です。NHKでは「鎖骨などを骨折する大けが」と言ってます。
今回の報道は、上記しましたが「スポーツ報道」ではなく「事故報道」です。交通事故で骨折者が居た場合と同じと見なせば良いでしょう。
もしも自転車ロードレースが人気スポーツであれば、落車はやはり報道して、しかもスポーツニュースになると思います。
なので報道して然るべきだと思います。内容についてはいろいろ改善すべきでしょうが。
次に、落車は「いつもある」ことだから報道しなくて良い、という論調が感じられるひとも居ました。
「いつもある」から報道しない、という論理は否定したいです。
出来るだけ事故は避けたい、そして避けるよう努力している、その上で発生した事故は、報道されて当然だと思います。危険なスポーツであることを周知し、スポーツする選手や人達への危険対策を促す効果があるのは良いことです。
今後の希望
自転車ロードレースがスポーツ報道に格上げされるように願っております。結果にしろ、事故などにせよ。