講師:浅見龍介氏(上席研究員兼企画室長)
平成知新館建築の際に以下のような科学機器を導入した。
- ファイバースコープ(φ2とφ4。前者は視野が狭く暗いので後者を主に使用)
- X線撮影装置
- X線CT(ただし平成知新館設計後に設置決定のため天井高のある部屋を使用出来ず、測定出来る対象は高さ150cmまで)
- 蛍光X線分析装置
- 3Dプリンタ(検査機器では無いが)
主にX線CTを使用しての知見の話。ただし考察が出来ていないので発表出来ない。詳細は控えてほしいとのこと。
対象となった仏像
五条の上徳寺の本尊・阿弥陀如来立像(唇が水晶で出来ている)
類例は以下の2つのみ(13世紀前半の作)
- 東京国立博物館 - コレクション 名品ギャラリー 館蔵品一覧 菩薩立像(ぼさつりゅうぞう)
- 金谷山佛性寺の菩薩像(浅見氏が昨日見てきたとのこと)
建長寺と建仁寺の蘭渓道隆坐像
ここ↑にも載っているが、建仁寺(の塔頭・西来院)の江戸時代に作られた蘭渓道隆坐像(四百回忌向け)の中に昔の像の頭部が入っていた。建長寺の蘭渓道隆と似ている(浅見氏の私見としては、肉付きが良いので建長寺像よりも若い頃を写した像かも、とのこと)。
太秦の車像(または車僧)の深山正虎坐像(京都の肖像彫刻に掲載あり)
車に乗っていた僧なので「車僧」と言われたとのこと。
- 海正寺(車僧影堂) に詳しく載っている。
常に破れ車に乗って町におり、道行く子ども達がその車を押したり引いたりしていたという。そのため里の人は彼のことを「破れ車」と呼んだという。
http://www.kagemarukun.fromc.jp/page035.html