子子子子子子(ねこのここねこ)はてブロ部

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民間確認検査機関の怠慢

件の姉歯設計事務所による耐震強度偽装事件だが、日本ERIイーホームズに通報した設計事務所社長のインタビュー記事が日本経済新聞の12/1夕刊に載っていた。

社長が姉歯事務所の構造計算に初めて不信感を持ったのは昨年二月。知り合いの設計事務所から「鉄筋量がずいぶん少ないのでチェックしてほしい」と東京都港区のビルの図面を渡された。既に日本ERIから建築確認が下りていたが。構造計算書を見ると、耐震強度を調べるため入力する地震の強度が本体の四分の一程度。作成したのは姉歯事務所だった。
(中略)
姉歯事務所から引き継いだ社長は構造計算をやり直し、四月に日本ERIに建築確認の変更を申請。同社の担当者に「ひどい設計だった。他でもやっているかもしれないから調べた方が良い」と助言したが、担当者が上司に報告した様子はなかったという。

建物強度を確認するのがイーホームズなどの民間確認検査機関であるはずなのだが、強度偽装を重く見ていないことがこのやりとりから分かる。恥ずべきことだ。
確認業務を民間に開放したことが悪いとは思わない。役所だって見落としがあったのだから。
建築業界というのはやはり信用できない。だが、住宅というものが衣食住の一つに数えられるように、人間が生きていく上で重要な項目であるため、これを造る業界のだれかを信用しなくてはいけない。信頼を置ける業者を見つけるのが一般市民の重要な仕事になるが、これが一番難しい。それよりも、建設業界全体が信頼される業界になってくれるよう、強く強く望む。