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佐竹本三十六歌仙絵の複数出品展メモ

「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」展開催中

京都国立博物館にて現在「佐竹本三十六歌仙絵と王朝の美」展が大々的に開催されておりますので、佐竹本三十六歌仙絵にほどほどの注目が集まっております。とりあえず(継ぎ目で分割しただけで切ってないんから)「切断」と言うのはやめてほしいです>NHKさん。
あと、この辺りの古本がやたら高騰しております。これでは買えませんw

前者はB5版で図も大きいですから数千円してもいいかもしれませんが、後者は文庫ですから5000円もするのはどうなのw 後者はまだ元の本のほうが…と思いますが1万円超えはやりすぎですわ。
絵巻切断―佐竹本三十六歌仙の流転

絵巻切断―佐竹本三十六歌仙の流転

脱線しました。
で、今回は会期中に31点もの掛け軸が展示されるとのことで、たしかに100年ぶりの大集合になるわけです。んで、過去ではどれくらい一箇所に集まったのかが気になりました。ということでメモ書きしました。
所蔵館での所蔵品展であればその1点しか出ないでしょうから省きます。とはいえ二つ持っている出光美術館など*1では2点とも出品されることがあったかもしれませんが。なおメモ書きなので悉皆リストではありません。

1:大師会 @ 益田鈍翁 品川御殿(大正10(1921)年4月)

2: 歌仙絵:王朝歌人の絵姿 @ 大和文華館(1977/10/20-11/20)

3:開館25周年記念 三十六歌仙絵-佐竹本を中心に @ サントリー美術館(1986/9/12-10/19)

7:名画を切り、名器を継ぐ 美術にみる愛蔵のかたち @ 根津美術館(2014/9/20-11/3)

8:歌仙絵 @ 東京国立博物館(特集陳列)(2016/10/18-11/27)

一覧表にしてみる

各展覧会毎の出品リストを表にし、ついでに重文指定(◎)されているもの、そして現在の所蔵者*2を追記してみました。個人所蔵者の都道府県は文化庁データベースを根拠にしております*3。歌仙名の表記は佐竹本のものを(誤記であっても)基本とし、括弧書きで一般名称を追記しています。

歌仙(上巻) 所蔵
◎柿本人麿(人麻呂) 出光美術館
 凡河内おおしこうちの躬恒みつね 個人?
◎大伴家持やかもち 個人(兵庫県
◎在原業平なりひら 湯木美術館
素性そせい法師 個人(京都府
 猿丸大夫 個人?
藤原兼輔 個人(大分県
◎藤原敦忠あつただ 個人(愛知県)
◎源公忠きんただ 相国寺
 斎宮女御 個人?
◎源宗于むねゆき 個人(徳川美術館寄託)
藤原敏行 個人(愛知県)
 藤原清忠(清正きよただ 個人?
◎藤原興風おきかぜ メナード美術館
坂上是則 文化庁
小大君こおおぎみ*4 和文華館
◎大中臣能宣よしのぶ サンリツ服部美術館
平兼盛 MOA美術館
歌仙(下巻) 所蔵
◎住吉大明神 東京国立博物館松永安左エ門氏寄贈)
紀貫之 耕三寺博物館
◎伊勢 個人(兵庫県
 山邊(山部)赤人 個人?
僧正遍照遍昭へんじょう 出光美術館
紀友則 野村美術館
小野小町 個人(大阪府
◎藤原朝忠あさただ 個人(石川県)
藤原高光 逸翁美術館
◎壬生忠峯(忠岑ただみね 東京国立博物館(原操氏寄贈)
◎大中臣頼基よりもと 遠山記念館
源重之 個人(兵庫県
◎源信明さねあきら 泉屋博古館
◎源したごう サントリー美術館
清原元輔 五島美術館
◎藤原元真もとざね 文化庁
◎藤原仲文なかぶみ*5 北村美術館
◎壬生忠視(忠見ただみ 個人(石川県)
中務なかつかさ サンリツ服部美術館

*1:サンリツ服部美術館も二つ持ってますが中務は「やまとうた」展が初出品だそうです。

*2:判明している範囲での所蔵者

*3:更新されているかどうかは謎。文化庁2014年に3億円で購入した坂上是則はデータベース上だと「個人(愛知県)」のまま。

*4:「こだいのきみ」「こおおきみ」とも

*5:「なかふみ」とも