月替わりの7/1に更新ではなく、土曜日の6/29を区切りとしました。
近畿圏中心にざざっと書いてみました。全てへ行くことが出来ないのは分かってますw
終了日順に並べています(随時更新)。
なお展覧会名が青いものは残り一週間以内、赤いものは開始後一週間以内、赤茶色のものは開始直前3日以内の展覧会であることを意味します。
アマチャ(ヤマアジサイ)の種類
甘露庭
6/16の日曜日に建仁寺塔頭の霊源院へ行きました。お庭の公開最終日、しかも来年からは当分公開しない、とのことを聞いています。
…釈迦の一生をモチーフにした新緑の庭を約500株が彩っている。
アマチャはヤマアジサイの変種。釈迦誕生の際に甘露な雨が降ったとの伝承から、「花祭り」ではアマチャの葉を原料にした茶を仏像にかける風習が残る。
庭園は、雲林院宗碩(そうせき)住職(43)が荒れていた庭を再生、「甘露庭」と命名し、2015年から毎年公開している。アマチャの開花はこれからが本番で、白くて小さな花は青、ピンクへと色を変えていくという。今秋以降、アマチャを生かしつつ新たな庭に作り替える予定で、雲林院住職は「『甘露庭』としては最後の公開。多くの人に見てほしい」としている。
アマチャの花彩る「甘露庭」最後の公開 京都・建仁寺 2019年05月17日 17時07分
アマチャの庭でした。
さほど広くはありませんが、庭一面にアマチャが色とりどりに咲いているのはとてもきれいでした。
建仁寺は観光客が多い祇園にあるのですが、この塔頭はすこし外れたところにあり、またすこし囲われたようになった庭なので、喧騒からは遠く離れた感じを受けました。
庭に降りれたのでアップも撮れました。一言で「アマチャ」とまとめて呼んでますが、どうやら何種類かあるようです。
疑問
お茶席で甘茶を頂いたのですが、持ってきてくださったかた曰く「アマチャは8種類ある」と言っておられたのが気になりました。
現地調査
植物の種類を調べるならば植物園だよね、と思ってやってきたのが北山にある京都府立植物園。アジサイの季節にやってくるのは初めてです。あじさい園はかなり広く、観に来てるひともたくさんでした。
とはいえ「アマチャの種類を調査」しに来てるような妙なモチベの持ち主は私だけでしょうし、京都府立植物園にアマチャがあるかどうか予備調査もしてなかったので、無かったらどうしようと心配してました。
アマチャたち
杞憂でした。ヤマアジサイの区画に、たくさんのアマチャたち!見かけたアマチャたちを列挙していきましょう。
- アマチャ(甘茶)*1
- オオアマチャ(大甘茶)
- シロアマチャ(白甘茶)
- ヤエアマチャ(八重甘茶)
- バイカアマチャ(梅花甘茶)
- アマギアマチャ(天城甘茶)
- コアマチャ(小甘茶)
上に挙げた「アマチャ」が付く名前の品種(のうちバイカアマチャ以外)はヤマアジサイ(アジサイ科アジサイ属ヤマアジサイ種)の品種名です。逆に言えば、ヤマアジサイのうち甘茶に使える品種がアマチャと言ってよいようで。
余談:バイカアマチャ
さて。バイカアマチャはアジサイ科バイカアマチャ属だそうで、葉も甘茶にならなさそうに思えます。まあ見かけからしてヤマアジサイとは全く違いますし、名前の由来も「アマチャに似ていて、白い花の様子が梅の花を思わせる(ヤマケイハンディ図鑑4 樹に咲く花 離弁花? 山溪ハンディ図鑑 p.63)」なのだとか。「アマチャに似ている」って何やねんな、それならば「バイカヤマアジサイ」でもいいんじゃねーのか、とツッコミどころは山のようにある。
更に調べると新分類 牧野日本植物図鑑 p.901に掲載の3067. バイカアマチャには「〔日本名〕梅花甘茶という意味、花が梅の花を連想させ、木の姿はアマチャに近いからである。」…だからアマチャの木姿って何よヤマアジサイとどう違うんだよプンプン。
結論
京都府立植物園で確認できたアマチャはバイカアマチャを含めたとしても7種類。とはいえアマチャは基本的にヤマアジサイの園芸種。園芸種としての数はそれほど明確にはならないでしょうから「8種類」と言われたのは「複数種ある」との意味合いであろうと解することにしましょう。
*1:なおヤマケイハンディ図鑑4 樹に咲く花 離弁花? 山溪ハンディ図鑑 p.41にはアマチャ(「別名コアマチャ」)の花の特徴として「装飾花の萼片は紫色〜紅色を帯び、円形〜広卵形で先はまるい。ふちが重なりあっているため、萼片が1個しかないように見える。」と記載されています。確かに萼片がしっかりと重なってますが、だからといってヤマアジサイのうちで萼片が重なる品種がアマチャだ、とは言えないのも確かなわけで。アマチャ類かどうか判断するには、噛んでみるしかないのかな?
大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋
大徳寺龍光院 国宝 曜変天目と破草鞋(はそうあい) – MIHO MUSEUM
本展二回目の訪問。
枝垂れ桜満開×日曜日×曜変天目人気×講演会実施日、の掛け合わせで大混雑!あの山奥にこれほど人が来るとは!展覧会場に入るため館内で1時間並ぶとは思ってなかったです…。
2019年度気になる展覧会その1(春編)
いつもは4/1に更新するのですが、春の展覧会の開始がだいたい3/21の春分の日からっぽいので3/21に登録しました。
近畿圏中心にざざっと書いてみました。全てへ行くことが出来ないのは分かってますw
終了日順に並べています(随時更新)。
日本画家・福田眉仙とその周辺 @ 西宮市大谷記念美術館
受贈記念 日本画家・福田眉仙とその周辺|西宮市大谷記念美術館
実質的に、西宮市大谷記念美術館の日本画系の所蔵品展でした。
福田眉仙はまあまあ。これはスゴイ、という印象までは受けなかったです。でも観に行って損しなかった。なお福田眉仙の出品図録代わりのリーフレットが500円で販売されていました。
列品の所蔵品には良いものが散見されました(追記予定)。
今日の庭は蝋梅メイン
どの季節に来てもこの庭はイイですね。いまは蝋梅の良い香りで満たされていました。通りがかりの庭師さん曰く「今年は花付きが悪い」。昨秋の台風が全ての元凶ですね、仕方ないです。
日曜講演 『山口晃 親鸞 全挿画集』が出来るまで @ 西本願寺
講演会があることを当日未明に知りました…w
2月3日【日曜講演】『山口晃 親鸞 全挿画集』が出来るまで(講師:山口晃 師) | お知らせ|龍谷山 本願寺【お西さん(西本願寺)】-本願寺への参拝(参る・知る・観る)
相変わらずの山愚痴節炸裂でした。本編も脱線も面白かったです。内容に関しては、非公開にすべき点も幾つか…w
そして講演後、「親鸞 全挿画集」にサインを頂きました。
10年前の大山崎での展覧会
に併せて開催された講演会(@キャンパスプラザ京都)の後に、大垣書店で購入した「山口晃作品集」にサインを頂いたのですが、その際にカミさんを入れてほしいと伝えたらサササと描いてくださいました。今回その話をしたら、やはりカミさんを入れてくださり嬉しかったです。「相も変わらずで」と仰ってましたが、ファンとしては変わらないのが良いのですよ。
山口晃さん読んでますかー^^
エゴサーチしておられるとのことなのでw あべのハルカス美術館での雛祭りの日に開催される(山下裕二さんとの)トークショーも行きますよー^^
驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ @ あべのハルカス美術館
驚異の超絶技巧!明治工芸から現代アートへ | あべのハルカス美術館
展覧会:「驚異の超絶技巧! 明治工芸から現代アートへ」 大阪・あべのハルカス美術館で、あす開幕 - 毎日新聞
会期は1/26からなので混み合うよりも前の早めに行ったつもりだったが、それでも混み合ってました。国立博物館などでの大規模展ほどは並びませんけど。まあ細かい小品ばかりなので仕方ないですよね。
様々な超絶技巧の作品が展示されていたけど、結局のところ、普段身近でみかけるものを思いもよらない素材でつくってある、というものに惹かれますね。ということでやはり安藤緑山イチオシ。現代作家では前原冬樹・臼井良平など。春田幸彦は「普段見かける」からは少し飛びだしたものだったけど、どう見ても革素材なものをやきもので作っているのがすごい。
なお、あべのハルカス美術館の展示空間で外が見える状況だったのは初めてなので少し驚いた。その外光に照らされて臼井良平のガラス作品を見るのはかなり良かったです。